どこにタッチしてんだよ。

劇場版タッチが地上波に流れたので、見ました。タッチは読んだことがありませんが、僕だって「うそみたいだろ? 死んでるんだぜ、それ」くらい知ってるので、きっと死ぬんだろうと思いながら見ていたんですが、まさか死因が「しりとりしてたら意味のわからないことで友達に突き飛ばされトラックに轢かれそうになった子供をかばって死亡」だとは思ってなかったので驚きました。死ぬとわかってたら、もっと注意深く聞いておくべきだった。確かに死っぽい雰囲気ではあったけど、しりとりからくるとは思ってもいなかった。何であの男の子が道路に突き飛ばされたのか。その大切な部分を聞き取れなくてまことに残念な気持ちで見ました。
なかなか面白くて、いい映画だとは思ったのですが、僕が考えて欲しいな、と思う点は次のようなことです。
「もし南ちゃんが不細工だったら?」
僕がこの映画を見た感じだと、この映画のテーマは野球でも甲子園でもなんでもなくて、南ちゃんなんだと思います。ああなんて野球ってすばらしいんだろう、と思う前に、「もし南ちゃんが不細工だった」場合を考えてみましょう。そりゃもう本末転倒だろ、とお思いになられることだと思います。
普通にタッチを見て、ちょっと夢のあるお話だと感じたかもしれませんが、「もし南ちゃんが不細工だった」ことを考えてみれば、タッチも所詮はリアリティーあふれる常識的な話に成り下がるのです。僕のようなタイプの人は、いつも指をくわえて見ているしかないということです。
もう勝手にどこにでもタッチしてください。