スタンドアロンでありたい

久しぶりに自転車を漕ぎ漕ぎ町のほうへ買い物に行ってみた。100均に用があったもので。そしたら中高生とかたくさんいた。
人こええええええ。人がいると思うと歩き方もぎこちなくなります。一挙一動に気を使う。
これはですね、いわゆる、自意識過剰というやつではないでしょうか。誰も僕のことなんか見ていないっていうのに、他人の視線が気になるんです。もちろん頭ではわかってるんです。でもどうしようもなく気になってしまうんです。
歩いていて人とすれ違うとき、いったいどこを見ていればいいっていうんですか? 反対の方向を見るのもわざとらしいかなと思うし、進行方向のずっと向こうのほうを見ると今度は視界に相手が入ってきてしまうし。結局うつむき加減で視点を数メートル先に固定して、視野を狭めるようにしながらすれ違うことになるんです。こういうどうでもいいことが地味にストレス。誰ともすれ違いたくない。
本当に疲れる。本当に一挙一動に気を使う。
自転車を降りるのも、本をちょっと手にとってみるのも、道を歩くのにも。
そんな風に苦労して動いていると、ふと窓ガラスに映った自分の姿が見えるんです。そこにいる自分はいつも不細工で、不恰好で、奇妙に周りから浮いているように見えます。あんなものが町を歩き回っているの? 良くそんなナリで町を歩けるよね? 恥ずかしくないのかな? これが僕なの? こんなに一挙一動に気を使ってるっていうのに?
電脳化したい。
他人がみんな笑い男で、僕の傍らにはいつもAI搭載CG3D仮想美少女がいて、僕はその子に一切気取らずに対応できる。