合格はっぽう。

公立高校入学試験結果発表日。僕は少し寝坊してしまい、合格者の名前が張り出される時間よりちょっと遅れて高校に着いた。ああ、受かっているだろうか。落ちていたらどうしよう。胸は期待と不安でいっぱいだった。
掲示板の前には泣きながら合格したことを喜ぶ人や、友達同士で合格したことをキャーキャー喜んでいる人がたくさんいた。仲の良い友達と同じ高校に合格するということはどれほどうれしいことなのだろう。僕もできれば同じ高校を受けた友達と一緒に合格発表を見にきたかったが、あいにく同じ高校を受験した人にはそれといって仲の良い人がおらず、というよりそもそも僕には友達がいないので仕方なく一人できてしまった。
そんなことはまあいいのだ。僕はどきどきしながら掲示板の前に立ち、自分の受験番号を探した。…探した。……探した。
……。
…………。


神様なんていない。