続・クレアラシル。

少し結果報告が遅れたが、クレアラシルのその後。結果は、え? 何か変わった? でした。まあ服用(?)しろって書いてあるし、クレアラシルを習慣的に塗れば完全に治るかも。っていうかくさいよこれ。。。
今日も暇だったのでTVを見ていたら、にきび薬のコマーシャルがやっていた。学生風の女の子が、おでこににきびができたことに気づき、夜にそのにきび薬をつけて朝起きると綺麗さっぱり治っていたという内容だった。それはナレーションとともに行われ「こういうときには○○○を!」とか合間合間に説明があった。いよいよにきび薬を塗ろうというところでこういうナレーションが入った。
「ちょっと硫黄が臭うけど〜〜」
硫黄? そういえばそんな薬品を使った理科の実験があったな。何かと混ぜて燃やして塩酸か何かを振り掛けるとものすごく臭い…、はっ! あれだ! クレアラシルのあのにおいは硫黄のにおいだ!
急いでクレアラシルの説明書を見てみると「有効成分:硫黄」と書いてあった。なんと。あの、臭い臭いと皆に言われ本気で具合悪くなられちゃったりした硫黄がにきびに効くとは。俺がもし皆に臭い臭いって言われて本気で具合悪くなられたりしたら、もう死のう、と思うだろう。だけど硫黄は違った。こいつは散々嫌われながらもにきびを治すために頑張っていたんだ――。ああ、あの実験のとき、皆が硫黄が臭いといい始めて僕も「臭いねー」って言ってしまった。僕ってやつはなんてことをしてしまったんだ…。でも違う! 違うんだ! あの時皆と一緒に「硫黄は臭い」って言わないと、今度は僕が標的にされるんじゃないかと思って…。ああ…。こんなことを言っても硫黄は僕を許さないだろう。何せ僕はものすごく硫黄にとって失礼なことをしてしまったのだ。もう死んでもこの罪は償えないだろう。
いまの僕にできること、それはクレアラシルを使い切ることだと思う。しかしクレアラシルを使い切ったところで硫黄は僕を決して許してはくれないだろう。だけど僕は必ず使い切ってみせる。それが自分を保護しているだけだといわれても、僕は使い切る。なぜなら、それ以外に僕にできることは無いからだ。硫黄は僕に大切なことを教えてくれた。それは「できることを精一杯やる」ということだ。僕は硫黄に許してもらうことも、硫黄のようになることもできないだろう。しかし僕には硫黄から教わったことを身につける必要があると思うんだ。
クレアラシルは僕に硫黄へ謝る機会をくれ、硫黄は精一杯することの大切さを僕に教えてくれた。ありがとう、クレアラシル。ありがとう、硫黄。この体験をもとに、より良い人間に近づいていきたいと思う。
良い人間になれるその日まで、硫黄が僕を見守っていてくれることを信じて。