特大ボリュームでお送りする夢日記第一号

デザインを変えてからというもの、この日記がとても充実したもののように見えてきました。やはり見た目というのは重要なのですね。
さて今日は書きましたよ、ええ、そうです、夢日記です。昨日は結局何時ごろに寝たのでしょう、きっと朝の5時くらいだったと思うのですが、太陽の日の光の力も借りて、僕は11時に目を覚ましました。目覚まし時計を見ると同時に、ああそっか、11時ね、寝よう、と枕に顔を埋めたのですが、そこで夢日記のことを思い出したのはなんと僥倖なことでしょうか。心の奥底の、11時ってもう昼ですやん……、という後ろめたさも手伝って、僕はシャーペンを手に取るとノートにそれを走らせたのでした。
いやしかし夢日記というと、まるで僕は簡単なものだと考えていました。さっきまで見てた夢の内容を書き写せばいいんだろ? って思ってたんです。でも事はそんなに簡単ではありませんでした。大体夢というのには整合性のかけらがなく、突拍子もなく、そしてある程度の長さだけを持っているのです。ノートの半分までびっしり文字で埋まったあたりで、はて、この作業はいつになったら終わるのだろう、と僕は首の痛みを感じつつ、少し体勢を変えつつ、さらに筆を進めました。
そんなこんなで出来上がった今日の夢日記がここにあるのですが、これはその内容に負けず劣らずのカオスさを呈しております。ふむ、これは、汚い字……! 今日の夢日記はある意味当たり障りのないものであったので、お手数ではありますが、ここに書き写してみたいと思います。


2/8(日)11:00 おれはうちのいすにせんめんじょですわり、だれかに歯のみがきかたについて、しっかりかくにんをとられながら、みがいていた。
この前に、朝おきたらのどがかわいていて、あ[判読不能]、へやのおんどが72度くらいあった。なぜか[判読不能]と外はすごいふぶきで、じっさいには-3度くらいなんだけれど、ストーブのあのやつが、すごいいきおいでかねつしていたから、ストーブの下にケーブル類がのびていて、それがだらしなくのびているので、おれは足でおくのほうへ(ストーブのしたの)おいやった。あまりにあついので心配になっていると、いっしゅんストーブから、けむりがあがったように見えた。どうやら窓際の木のふちの下のところにケーブルがめりこむようについていて、そこからけむりがあがったように見えたが、気のせいだったんだと思った。外にはあいかわらず雪がすごいいきおいでふっていた。でも明るかった。ここでなんとなくズボンとかパンツとかさげてみたけど、ふとうしろをふりむくと、へやのげんかんのドアがあけっぱなしだった。ここはホテルのような場所らしい。げんかんの外のろうかは暗かった。あついからそこのドアをあけていて、すずしくしようとしていたことを思い出した。それを忘れていたことにおどろいた。
しかしきれいなへやだった。今までみたことがないタイプの自分のへやだった。
ぼうとうのせんめん所は、ベッドからみて右おくの方に大きく白くへやとにそなわっていた。歯をみがいているとき、なにかの画面に、口内のアップがぞうがリアルに表示されていて、わかりやすかった。気がつくと、レクチャーしているのは島田しんすけで、うけているのは北村べんごしになっていた。いや、そんなえいぞうをみながら、おれも歯をみがいていたような気がする。北村べんごしの歯の前の下の右側の歯はへんな歯がたくさんはえていた。そのうちに北村の口内から手間に歯があって外をみわたすようながめんになって、その例の歯のところに肉だんごスープみたな料理が[判読不能」ていた。北村のしょうかい番組みたな島田[判読不能]。歯の上のあのくぼみでは
料理が小さいのではないかと思ったら、[判読不能]はスプーン大の大きさであった。神介はそれをスプーンですくうと、口にほうりこみ、「うまい」といった。まさか本当にたべるとは。気持ちわるかった。
しかしこのとき! といった風にあの行列のできるのナレーターの声がした。おれはあのいすにすわっているようだった。いままでの画面は正面の大きな鏡にうつっていたのかもしれない……。ぼくのはいごでなったその音は、しかしテレビの画面であった。元は鏡があった場所の気がした。おれはどっちをむいていたんだろう。
北村のハッとして上目づかいに島田をにらむえいぞうがながれた。そして北村も島田もモーむすがすきだというかいせつ、そして、今日の一連のできごとが、そのモーむすのイメージビデオの内容をトレースしたものであったことになんとなく気づいたのであった。という内容のへんしゅうされたものがテレビにながれていて。島田はハーフパンツをはいて、ながいくつした……とにかく、モーむすの、そう、ごまきだった。そのかっこうをしていることがけんしょうされていた。どうやら、今日一日かれらはデートまがいのことをしていて、それをテレビ局がへんしゅうして流しているようだ。
時や[判読不能」かわって、ひどくきたないへやに、男女がふたり。女は太っていてぶさいくだった。男はひょろっとしていた。おれはへやの上側からふかんでみていた。男は女にでていってほしいようだが、[判読不能]。[判読不能]にでていこうとしない。


これで全てです。どうです? 恐怖したでしょう? そしてあまりの平仮名の多用っぷりに日本の若者の学力低下を嘆いたでしょう? 僕だって日本語変換ソフトなしに文字なんて入力したくないですよ。
いやしかしこのボリュームを見てくださいよ。実際のところ、詳しい時間とかは覚えてないんですけども、10分から30分の間の時間をこの夢日記に費やしました。休日だからよかったものの、平日にこんなことやってたら学校遅刻必至じゃありませんか。どうしよう。夢日記ってこれで本当にあってるの……? 僕もう、朝からこんなに文字書きたくないよ……。